2014年4月26日土曜日

上京と、福島と、自分と。

2011年4月26日。いまだに覚えている上京の日。
震災で、入社の日が延びて、すごく気持ちが落ち着かなかった日々を過ごし、上京し川崎にある会社の寮に入居。大田区にある会社に入社。

上京後に5月に行った渋谷は、震災なんてなかったかのように、人々が生活を送っていて、福島との温度差を感じ、自分に何が出来るのかを数ヶ月間考えまくった。
その結果、デザインとか広告を自分はするべきなんかじゃないのかいう結論に至った。
東京のビルボード広告、ウィンドウのレイアウト、 美術館の凄さとかにも影響を受けた。


東京っていう街は、本当に楽しい街。人と出会える街。自分が自分でなくなる街。自分が作られる街。華やかな街。おかしな街。刺激がある街。退屈な街。イライラさせられる街。昨日と違っていても何も言われない街。五月蝿い街。静かな街。

そんな色んな感覚が、いまの自分を作った気がします。東京に来なかったら地元でくすぶっていただろう。
 福島のことを気にすることもなかったし、福島をどうにかしたいとも思わなかった。
 自分の人生に大きな影響を与えた人の事務所にインターンに行くこともなかった。

そう思うと、東京はなんでもありで、なにかしら奇跡が起きちゃうとこ。


今年で上京4年目に突入するけど、たぶん死ぬまで東京にいるんだと思う。もちろん地元は好きだけど、あそこに骨を埋めようとは…


「東京が好き。だけど嫌い。福島が嫌い。だけど好き。」

 

 そんな矛盾を一生抱えながら死ぬんでしょうね。


福島を嫌いになるきっかけを作ってくれた高校のクラスメイト、やりたいことをやって生きようと思わせてくれた会社、本当に良くも悪くも色んなことを気づかせてもらった人たちには感謝しなきゃいけないです。


言わなきゃやらなそうだから、書きますが、将来お金貯めたら、好きな東京で、嫌いだった福島のいいものを売る・紹介する。そんな場所、お店を作りたいと思います。
自分の人生みたいな矛盾を抱えたお店を作ります。死ぬまでに。 



2014年4月17日木曜日

お茶の言葉。

久しぶりの更新です…
インターンやら諸々の作業やらで、まったくもってブログを書く暇がありませんでした。
完全なる言い訳ですが。

忙しいことはいいことだし、個人的に関わっているとこのロゴやフライヤー等々、デザインを出来ているので、いい感じに充実はしています。まあ、自分のための作品制作をもっと増やさなきゃいけないんですけどね。




なんで、久しぶりにブログを書きたくなったのかっていうと、サントリー「伊右衛門」のCMを見て、久しぶりにCMで鳥肌が立ったからです。完全に衝動的思ったことを書きたくなりました。


前から妻と夫の心の揺れ動きだったり、ちょっとした平穏な家庭の中の変化だったりを描いてきた伊右衛門のCMですが、今回もそんな感じなんですが、結構感動します。
妻が夫に対して淹れるお茶。何も語らずにお茶を出す妻ですが、夫の色んな姿を見て、そんな夫に対して想いを込めお茶を毎回出す。ある時その想いに気づいた夫が、妻に対して感謝の気持ち言うっていう単純な話。
そんな話を日本の豊かな四季と、想いや心情の伝わるカットと、音楽によって魅力が何十倍にも増して引き出されているCMです。

 「お茶は、人をつなぐ。」
最後に出てくるコピー。こうやって文字で書くとなんも深みのないコピーに見えますが、 CM内の妻がお茶に込めた言葉(想い)を全部見て、夫の感謝の言葉を聞いた後にこのコピーを見ると核心を突いてるし、スッと入ってくるけど読み取れることが多いコピーだと感じました。


永井一史さんがブランディング、CMディレクターが中島信也さん、撮影が上田義彦さん、音楽が久石譲さんっていう凄いメンツが集まって作ってるCMで、何年経っても色あせないし、日本の魅力が1番伝わってくるCMシリーズなんじゃないか思います。

120秒の特別篇をハイクオリティ再生で見て欲しいです。
本当に映像と音が綺麗。
http://www.suntory.co.jp/enjoy/movie/viewer/food_normal_hd.html?hd=787919249002&sd=787919256002



サントリー伊右衛門「お茶の言葉」60秒