2014年10月3日金曜日

地方最高!地方再考!



ここ数ヶ月、運営メンバーをしている団体「my Japan」の企画「Creative Summer Camp」で色んな地域に行かせていただいている。
Creative Summer Camp(以下CSC)は、首都圏や関西などの若手クリエイターを集めて、宮城県石巻市、福島県只見町、長野県長野市の3つの地域に行き、その土地でその地域のCMを撮影・編集を2泊3日で編集をするという映像プログラム。

そのCSCで3つの地域運営として、ロケハンと撮影で3つの地域に2回行かせていただいた。
まず、その地域に行って思ったことは、どの地域も地元の魅力やその土地の持つ力に気付いていないということ。

石巻は震災後、これからの未来へのビジョンがはっきりとしている土地で、たくさんの人の力が、想いが詰まった地域でした。震災という大きな問題を未だに抱えてはいるものの、新しいワクワクする未来が見えた場所でした。
辛い経験をした上で、語る未来へのビジョンは本当に強い力を持った言葉です。

石巻は、その土地で石巻を良くしようとする人たちが、1番の観光であり、石巻を訪れる多くの人たちに出会って欲しいと思いました。
 



福島の只見町は、本当になにもない田舎です。福島県出身の私ですら田舎だと思うし、行ったことのない地域。
しかし、行ってみると、「何もないけど、なんかいい。何もないから、なんかいい。」そんな印象を抱きました。

山、川、田んぼ、森、只見っぽいといえばダムかブナ林くらい。でも、なんか居心地がいいっていう不思議な魅力が。
特に只見町は、地元の人たちの自分たちが住む地域の魅力があまり知られていない町だった気がします。どこにでもある米かもしれませんが、只見の米には実るまでの物語があるし、その素敵な物語を地元の人は当たり前すぎて見落としています。
そのことを参加者の作った映像を見て、ハッとさせられました。



長野県長野市は、善光寺っていうお寺があって、おやきとそばがあるどこにでもある地方都市だと、行く前までは思っていました。
しかし、行ってみるとリノベーションされた数々のお店に、シェアハウス、オフィスが点在。セレクトショップや本屋さんなどの個人経営のお店もたくさん。

たぶん、バブル以降多くのお店が潰れたり、空き家がたくさん増えたどこにでもある地方都市だと思います。
そのどこにでもある地方都市からリノベ物件が多くなり、色んな人が行き交う街になり始めてる理由は、やはり“人”
地元のいいものをどうにか活用しようと純粋な活動が理解されて、広がった結果がいまの長野がある理由だと思います。
もちろん、長野県の県民性もあり、会う方々みなさんオープンでよそ者に優しい方々でした。

善光寺という昔からある文化的施設があり、そこをハブとして人が集まり、行き来し、よそ者に優しい県民性になったんだと実感しました。

また、小布施町にも行きましたが、小布施も素敵なところで、「観光ではなく交流」だと町長が言っている街です。
長野県は、本当に魅力的で、実際1番移住したいと思えた地域でした。
長野は観光も、生活もしっかりとデザインされた街です。










こんな感じで、3地域とも魅力的で、自分の行動範囲や視野の狭さを改めて思い知らされたのと、東京以外にもおもしろい場所がこんなにもあり、日本っていいなと思いました。

日本の1番の観光資源は、景色でも、歴史的な建物でも、美味しい食事でもなく、人です。
人が良くないといくら歴史的な観光名所でもつまらなくなります。美味しい食事も人が良くないとまずくなります。
また来たい、住みたいと思わせる1番の動機は人の良さです。

そんなことをこの映像プログラムを運営して得られたことです。
運営としては大変なことばかりでしたが、相当いいプログラムだと運営目線でも思います。
参加者や受け入れ先の地域の人、お互いに発見があり、いい刺激になって少し空気が変わった地域もありました。


「行ってみないと分からない。行ったつもりになるのが一番もったいない。」