2014年5月28日水曜日

ペーパーショウ



TAKEO PAPER SHOW 2014「SUBTLE サトル|かすかな、ほんのわずかの」へ行ってきました。


初めて行ったペーパーショウ。書籍や過去情報で色々入ってはいたもの5の、いざ行ってみると、実物の作品と紙が溢れた空間にすごく鳥肌が立った。
学校が神保町の竹尾見本帳本店に近いこともあり、紙選びや2Fのギャラリーによく行ってましたが、クリエイターの方々が考えた紙の作品、展示構成、紙と人間との関係性など、紙というモノについて深く考えさせられた。


近年、雑誌や書籍、新聞、ポスターなどの紙媒体の減少や、デジタル媒体の増加による紙離れなどがよく言われていますが、このペーパーショウはそんな話なんて吹っ飛ばすくらい紙の新たな価値観や、現代技術と紙の融合、紙の価値観の再考など、本当に紙に対するイメージが新たになる展覧会だと思います。
ただインクを乗せプリントするだけの紙ではなく、紙による人間がかすかなに感じ取れる感覚だったり、ほんのわずかな人間の痕跡だったり、本当にサトルというテーマが人間の研ぎすまされた感覚や人間の本能を知ることの出来るものでした。


個人的に好きだった作品が、日本デザインセンターの色部義昭さんの作品「I HATE U/I LOVE U」でした。


一見単純な作品のように見えますが、反射を利用して両方の文字が見えるようにするという、計算された複雑な構造で、その中でLOVEとHATEという相反する言葉を両方浮かび上がらせるというもので、この言葉のチョイスも本当に今という時代にあった言葉で、見た瞬間で衝撃を受けました。





紙。わたしたちに1番馴染みのあるものです。読み物はやはり紙がいいし、書くなら紙がいい。グラフィックデザインということを学んでいる私たちには紙という存在は切っても切れれない関係のものです。
その紙の新たな価値観を示してくれた竹尾ペーパーショウ。




紙について深く知りたくなりました。もっと、平面でも立体でも紙を使いたくなりました。
今回の展覧会で、紙というものはPCやデジタルサイネージ以上に人の魂、心が乗り移るものなんだと。その紙にデジタル媒体以上に人の手が直接加わり、その紙のデザイン物が実際に触られ、触覚を刺激する。折ったらもうもう取り返せない、書いたらもう戻れない、そんな緊張感とワクワク感を感じれるものを扱うことの出来る職業を目指してるんだと改めて実感しました。



今回の竹尾ペーパーショウは、グラフィックデザインを学んでいる学生は特に行ったほうがいいのではないのかと思います。紙を、これからの紙を知る上で、紙を扱っていく者として。




SUBTLE
サトル|かすかな、ほんのわずかの



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